今回の、顧客の声のラベリングを行う分類モデルを作成したときに明らかになった寄与度を用いて、施策立案を行った場合は以下のような例が考えられます。
例えば「(a)外見」に寄与する単語の一つに「通販」があります。仮に、この製品が店舗と通販サイトの両方で販売されていた場合、通販サイト経由での販売時に外見に関する苦情が相対的に発生しやすくなるのではないかと推測されます。
そこで、「(a)外見」に関する苦情を減らすための施策を検討するときに、通販サイトで販売される商品の梱包、配送などの手順を見直すといったことが効果的なのではないか、と考えることができます。
また、「(c)バッテリー」の寄与度に注目する場合、最も寄与度の大きい単語は「無くなる」となっています。
これは、バッテリーに関する意見の中でも、バッテリー切れの場合に課題を抱えているユーザが多いことを示唆しています。
バッテリーに関するネガティブな意見を減らすためのアクションとして、バッテリー切れ時の対応をマニュアル内の顧客の目の付きやすい場所に分かりやすく記載したり、次期製品開発時にバッテリー消費を抑える仕組みを検討したりする、といったものが挙げられます。
以上の例のように、予測結果をラベリング自動化に用いるだけでなく、寄与度を将来のビジネスに繋がる施策立案に活用することができます。