- 業界
- 医療
- 職種
- 研究開発
- 予測テーマ
- 感情・行動予測
- 従業員規模
- 1~50名
脳波を計測するセンサーやソフトウェアの開発を行うPGV株式会社。Prediction Oneを使って感情予測や行動予測にお取り組みいただいております。Prediction Oneを活用いただいた背景や今後の展望について技術部研究メンバーの江連様と劉様にお話をお伺いいたしました。
弊社は脳波の計測をするための脳波計を開発していて、同時に計測データからAIにも活用可能な特徴量を抽出する技術を開発しています。脳波の特徴量をお客様へ提供したり、実際に完成したAIモデルによる推論結果をレポートとして提供しております。
お客様によって、計測データからご自身でAIを作りたいという声もあり、AIの知見の無い方でも扱えるAutoML(※2)ツールを探していました。さまざま情報収集を行うなかで、国内産であることやサポートが日本語、デスクトップ版の提供があることを理由にPrediction Oneを選定しました。
残念ながら共有可能な事例はありませんが、おもに行動予測を想定しています。脳波に紐づいた人間の行動をアノテーションし、Prediction Oneで多値分類や二値分類で予測することを想定しています。実験的に、音楽を聞いているときの脳波を解析してみました。
実験では、リラックスする音楽か悲しい音楽のどちらを聞いているかを目的変数として、説明変数は脳波の信号から抽出した特徴量、具体的には脳波の波形データからノイズを除去し、周波数変換等処理したテーブルデータを利用しています。Prediction Oneでは二値分類を行いどちらの音楽を聞いている脳波か精度高く分類できています。
AUC(※1)で80%近くの精度が出ています。感情予測や行動予測等のテーブルデータで結果が得られたため、今後も活用できるのではと考えています。
また、高い寄与度として、項目として効いていたのは、γ波でした。γ波は、脳の活性度に関係がある脳波のパターンの一つになります。脳が活発であれば高周波帯域のγ波が上がります。感情だけでなく、集中したときや、怒った時、楽しい時にも脳が活発になるのでγ波が上がります。
弊社で提供しているデータを特徴量(※5)としてそのままPrediction Oneへ投入していたので、特に修正はしていないです。
利用されている方は医療分野のお客様がほとんどになります。一般的な企業の方やこれから脳波の研究をしようとされている方にはまだまだ活用ハードルが高い状況です。そのためPrediction Oneのようなツールを使うことでお客様により身近に分析に取り組んでもらい活用の幅を広げていきたいと考えます。