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コンタクトセンター業務での属人化解消に寄与。
精度向上のポイントはデータの試行錯誤

株式会社ベルシステム24

設  立:1982年9月20日

従業員数:グループ連結社員10,461名(21,357名)※2022年2月末現在
※()内は、有期労働契約雇用者の年間の平均人員数

事業内容:CRMソリューションに関するアウトソーシングサービス/テクノロジーサービス/コンサルティングサービス/人材派遣事業/有料職業紹介事業およびCRO事業、ならびにインターネットその他メディアを利用した各種コンテンツの企画/制作/販売およびこれに関するサービス運営

導入目的アウトバウンドでの接続率予測と呼量予測
  • 導入前の課題

    ① オペレーターのスキルを磨いても、接続率が上がらなければ成果が限定的になってしまう
    ② DM発送からの呼量予測業務が属人化している

  • 導入のポイント

    スキルや経験がなくても分析ができる

  • 導入効果

    ① リストに対する獲得数が従来比+1.2倍に増加
    ② 決定係数0.81、概ね人と近い予測が可能

国内38拠点、合計20,000席を超える拠点を展開し、コンタクトセンターのアウトソーシングサービスを中心としたCRMソリューションを提供する、株式会社ベルシステム24。
コンタクトセンター業務を中心にPrediction Oneによる予測を導入され、過去に事例取材を実施しています。その後、活用方法や効果がどのように変遷しているのか、同社ソリューション推進本部の安東様、西村様、入江様に伺いました。

アウトバウンドでの接続率予測

アウトバウンドの接続率予測にPrediction Oneを取り入れた背景を教えてください。

弊社がアウトバウンド業務を受託する際、クライアントからはアウトバウンドのリストを受領して、順次発信をする運用となります。オペレーターがお客様とのコミュニケーションを通じて資料送付や商談の獲得に繋げることが一般的です。

しかしながら、そもそも電話が繋がらないと、お話ができないので獲得数が増えません。電話に出てもらえる確率を上げるためには、AI予測に取り組む必要があると考え、接続率を予測対象とし取り組みました。

どのようなデータを利用されているのでしょうか?

データについては、業務を委託されるクライアントによってさまざまになります。
例えば、金融業界での獲得業務では、お客様の利用状況などお客様の属性情報を取り込んでいます。そこに、過去のアウトバウンド実績データを組み合わせて、モデル作成し、予測分析を行っています。

予測分析に取り組まれるなかで大変だったことはありますか?

特に、説明変数(※1)の試行錯誤が大変でした。どの情報を削ってどの情報を投入すると良いか、何回もモデルを作り直して、予測精度の改善を進めてきました。

方法としては、思いつく限りの説明変数を投入して学習させ、寄与度が低いものを削ったり、クライアントに「こういう情報はありませんか」と相談したりしながらモデルを構築していきました。

Prediction Oneの導入前と比較して、アウトバウンド業務に変化はあったでしょうか?

ありました。これまでは接続のしやすさを考慮していなかったので、リストをランダムに分割してオペレーター個々に発信する運用としていましたが、そこにPrediction Oneによる接続率予測の結果を組み合わせることで、接続も獲得もしやすいリストをつくることに繋がったと思います。従来のスコアのみをベースにアウトバウンドした結果と比較して、獲得数が1.2倍に増加しました。

アウトバウンド業務ではクライアントによって説明変数を変えているのでしょうか?
もしくは、ある程度型化されて予測されているのでしょうか?

属性情報は、各業務において様々なケースがあります。
例えば、通販・製造業など業界の特性に合わせて、説明変数を考慮しております。

呼量予測

呼量予測について取り組まれた背景をお伺いしてもよろしいでしょうか?

過去の経験をもとに人の手で予測を行っていたため、予測を行うために多大な工数が発生したり、その担当者にしか予測を行えなかったりしてしまうという課題がありました。そこを解消すべく、呼量予測にPrediction Oneを取り入れることにしました。

数値予測で呼量の増減を予測する際のデータイメージ

  • ・発送したDMの数など
  • ・過去の日ごとの呼量など

精度はどの程度出ているのでしょうか?

モデルの精度自体は星4つ、決定係数(※2)は、0.81という水準になっています。感覚としては、人の手による予測と近い結果が出ているなという印象です。

課題として感じられていた属人化については、Prediction Oneの予測によって解消されつつあるのでしょうか?

CSVの入力フォーマットをあらかじめ作成し、データを入力するだけで予測できるようにしているので、スキルや経験がなくてもある程度進められる環境は用意できています。そういう意味では属人化は排除できているのではないかと思います。予測結果についても肌感覚でAIに置き換えても大きな影響はないと言えるレベルにはきています。

Prediction Oneを活用して最も良かった点は、人の手がかかりづらくなることです。これまでは、管理者が過去のデータを基に分析をかけてきましたが、Prediction Oneの活用によりその作業の必要がなくなりつつあります。Prediction Oneの分析結果をもとに、それを微修正するだけで予測することができるので、将来的に分析にかかる人の手はかなり減っていくと考えられます。

今後はコンタクトセンター外での活用を模索する

すでに実業務での活用が進んでいるかと思いますが、社内にPrediction Oneを活用している方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか?

これまで複数の業務でPrediction Oneを導入してきました。現在では100名を超えるユーザーのコミュニティを形成しております。

今後取り組んでいきたい予測テーマや展望について教えてください。

今後より活用領域を広げていきたいと考えています。今はコンタクトセンター内で「こういう活用ができそうだ」という話は出ていますが、あくまでもコンタクトセンター内に限った話です。これからはマーケティング領域など、コンタクトセンター外での活用を模索していきたいと思います。

※1 説明変数:
予測したい項目(目的変数)に対し根拠となりうる項目のこと。

※2 決定係数:
予測結果を判断する指標のひとつ。一般的に1に近いほど分析精度が高いことを表す。

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