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株式会社ニップン
業界
製造・販売
職種
DX
予測テーマ
需要予測
従業員規模
1,001名以上

ニップンのDX新戦略
「現場発DX人材が牽引する、AI需要予測スモールスタート」の全貌

株式会社ニップン
業界
製造・販売
職種
DX
予測テーマ
需要予測
従業員規模
1,001名以上
  • 課題
    ■ 製粉部門の業務属人化を解消し、業務の標準化・効率化を図りたい
    ■ 在庫最適化と生産計画精度向上のため、需要予測を導入したい
    ■ AI活用を推進するDX人材を育成したい
  • ポイント
    ■ AIや機械学習の専門知識が不要なPrediction Oneの直感的なUIが決め手
    ■ 工場や生産管理など現場を知り尽くしたメンバーが中心となる、ボトムアップ型のDX
    ■ 特定拠点でのスモールスタートで確実な検証と実践的な知見蓄積を重視
  • 効果
    ■ 検証でPrediction Oneの予測が人間の予測を上回る精度を確認
    ■ AI活用に関する実践的な知見を蓄積でき、DX人材育成が加速
    ■ 現場担当者から「操作は想像以上に簡単」との声が寄せられ、AIに対する心理的ハードルが低下

株式会社ニップンは製粉事業を祖業とし、パスタや冷凍食品など食品事業を幅広く展開する総合食品企業です。同社が今、力を入れているのがDX推進。今回はその最前線でAI活用に取り組んでいる皆さまにお話を伺いました。

「現場と管理部門の二人三脚で進めるDX」

まず、皆様が所属されている部署の役割や、ミッションについてお聞かせいただけますでしょうか。

今回のプロジェクトを推進しているDX戦略室は2024年に情報システム推進部傘下に新設された部署です。同部署はDXプロジェクトの推進と、AI時代を担うDX人材の育成をミッションとして掲げています。

そして、今回のプロジェクトメンバーは、全社的なDX推進を担うDX戦略室、製粉事業を担う製粉部門、そして両部門を兼務する若手リーダーで構成されています 。

▲今回のプロジェクト体制

DXの部署は単独でプロジェクトを進め、部署内で完結することが多いと聞きますが、御社では事業部の方と一緒に進めるスタイルなのですね。

はい、私たちはDXプロジェクトを成功させるためには、お互いの協力が重要だと考えています。

この体制の強みは、DX・情報部門にいる人間は現場経験があり、現場の実態についてよく知っているという点です。製造業務だけでなく、作業にかかる時間や製品の規格値といった『数字』についても深く理解しているので、話が通じやすいという利点があると考えています。

今回のプロジェクトメンバーに関しても、全員が現場業務を経験していた者ですので、『現場』に対する理解を持ちながらプロジェクトを進められました。

Prediction One導入前の課題:『勘と経験』頼みからの脱却と需要予測への関心

Prediction One導入以前は、どのような課題を抱えていらっしゃいましたか?

製粉部門では在庫調整業務の属人化が大きな課題でした。需給管理担当者が長年の『勘と経験』に頼るため、予測や計画にばらつきが生じていました。

加えて、気温の急上昇などで計画を上回る出荷増減が発生したり、近年では新型コロナウイルス感染症の拡大防止措置により小麦粉需要が減少したりなど外部要因によって予測が大きく変動する可能性もあります。こうした状況から、需要予測に関心がありました。

『AIを使いこなす人材』を育てるための『始めやすさ』と『スモールスタート』

様々なツールがある中で、なぜPrediction Oneを選ばれたのでしょうか?

プロジェクトリーダー:様々なツールを検討する中で、選定の決め手としたのは、画面が分かりやすく触りやすいなどの『使いやすさ』でした。

製粉部門担当者:チュートリアルの動画があったので、基本的にはそれを見ながら操作できるだろうというのが最初の印象です 。

DX・情報部門担当者:最初から大規模なパッケージに飛びつくのではなく、スモールスタートで始めたことは正解だったと感じています。

AI活用に関する知見が十分でない中で、導入のハードルが低く、まずは試せるソリューションであったことが、大きな後押しになりました。
実際に取り組んでみて、段階的に理解を深めながら進めることの大切さを実感しています。

また、DX人材育成の観点からも、誰でも操作しやすいソリューションであることが、現場にとっても非常に大きな意味を持っていると感じています。

現場ニーズに応える週次・月次予測

現在、Prediction Oneをどのように活用されていますか?

Prediction Oneは製粉部門おいて、『週次の翌週出荷見込み』と製造必要量を計算するために用いる『月間出荷見込み』という2つのテーマで活用し、実業務適用に向けた検証を進めています 。

全国に7つの製粉工場がありますが、現在は1工場をピックアップして検証している段階です。その成果をもって他の工場へ水平展開していくという意味でのスモールスタートです 。予測の信頼性確認には、『Prediction Oneの予測』『過去の実績』『担当者の見込み』の3つを比較しています。

説明変数としては、『価格情報、ラグ特徴量、日付や天候に関するデータ』などを投入しています 。データサイエンティストによる伴走支援でどの説明変数を追加すればよいのか、精度を改善するには次に何をすべきかなど具体的な提案をいただいたことで、スムーズにプロジェクトを進めることができました。また、需要予測に関する専門知識が十分でない中で、進め方や検証方法が正しい方向に向かっているか、壁打ち相手として相談できた点も良かったです。

▲データイメージ図(実際の数値とは関係ありません)

導入後の手応え:AIと人の協業を進めるきっかけに

Prediction One導入後の効果や変化についてお聞かせください

プロジェクトリーダー:検証段階ですが、Prediction Oneの予測は、検証対象製品の約6〜7割で人間の予測よりも良い結果を示し、一定の優位性が確認されました 。

Prediction Oneを使って算出した予測結果を現場担当者に見せたところ、「AIの予測結果も活用していくのもよさそうだ」という意見もありましたし、予測精度についても「そこまで当たらないと思っていたのに、想像以上に精度が高く驚いた」という嬉しい反応を得られました。

AIを活用することに対して反発があるかと懸念していましたが、現場でのAIへの心理的ハードルが下がったと感じています。

DX・情報部門担当者:AI初体験のメンバーもPrediction Oneを活用したAIでの分析を通じ、AI活用の具体的なノウハウを蓄積できています。「AIがどこまでできるかは学習させる情報の影響が大きく、ツール利用者がその事実をきちんと把握していないとうまく使えない」と、実践的な学びを得ているようです。

▲各部門の担当者が自由闊達にアイデアを出し合い、楽しみながらプロジェクトを進めている様子

取り組みにおける課題と学び

プロジェクトを進める上で、最も大変だった点は何でしょうか?

製粉部門担当者:モデルの調整や、投入するデータの判断が一番大変でした 。モデル作成に数時間かかることや、未来の天候データなど、実運用における課題も認識しています。

プロジェクトリーダー:あまりに簡単に予測結果が出てくるので、その数字の妥当性を判断するのが難しいと感じました。AIが出力する結果の解釈・判断の重要性を痛感しています。

その中でもデータサイエンティストの方にサポートいただき、プロジェクトの進め方や予測精度を高めるアプローチについて相談できた点が非常に助かりました。

今後の展望とAI導入を検討する企業へのメッセージ

今後の展望と、AI導入を検討している企業へのメッセージをお願いします。

プロジェクトリーダー:私たちは今回の検証結果に基づき、製粉部門においてスモールスタートでAI予測の実業務への適用を開始したいと考えています。将来的には、製品ごとにAI予測の優先度や人間の判断を介入させるルールを整備し、『人間とAIが協業する最適な運用』を目指します。
また今回の製粉部門での成功事例を、他の事業部へも積極的に展開していきたいと思っています。
AI活用に何から着手すべきか迷われている企業にとって、Prediction Oneはまず試してみるのに良い選択肢だと思います。Prediction Oneでどこまで実現できるかを検証し、その知見を蓄積することが、より広範なAI活用やDX推進へとステップアップしていくための具体的な根拠となります。まずは一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

DX・情報部門担当者:AI活用の知見が少ない企業や、限られたリソースの中で成果を出したい企業にとって、Prediction Oneはスモールスタートに適したソリューションです。
AIモデルの精度向上はもちろんですが、AIをどのように活用していくか、業務に適用していくにはどのようなステップが必要なのかという知見を蓄積することもAI活用では非常に重要なポイントかと思います。
Prediction Oneをご検討されている企業様は、活用を支援するサポートプログラムも合わせてご検討されてはいかがでしょうか。

インタビュアーのコメント

AIを業務に深く馴染ませるには、ただ導入するだけでなく、工夫が不可欠です。
株式会社ニップン様のプロジェクト体制は、まさにその壁を乗り越えるお手本のように感じられました。

現場の声を積極的に取り入れ、試行錯誤を重ねながら、ご自身たちの中にAIの知見を積み上げて検証を進めるこの丁寧な取り組みが 、今回の確かな手応えに繋がり、未来のAI活用を検討する企業にとっても大きなヒントとなり得ると確信しています。

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