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論文掲載

2020.07.27

Prediction Oneを活用した「転移性去勢抵抗性前立腺がんの進行の可能性が高い早期強化療法の候補者を抽出するための予測モデル」が、学術雑誌「International Journal of Urology」に掲載されました

2020年7月27日、学術雑誌「International Journal of Urology」に掲載された「転移性去勢抵抗性前立腺がんの進行の可能性が高い早期強化療法の候補者を抽出するための予測モデル」にPrediction Oneが活用されました。

掲載概要
■論文タイトル
Association of tumor burden with the eligibility of upfront intensification therapy in metastatic castration-sensitive prostate cancer: A multicenter retrospective study.

■論文概要
転移性前立腺がんの患者を対象に、腫瘍量と予後との関連を評価し、早期強化療法の適格性を検討しました。2001年8月から2018年11月までに従来のアンドロゲン遮断療法で初期治療を受けた転移性去勢感受性前立腺がん患者679例をレトロスペクティブに評価しました。
転移性去勢抵抗性前立腺がん進行率(P < 0.001)および去勢抵抗性前立腺がん無再発生存率(P < 0.001)は、低腫瘍量群と高腫瘍量群で有意差を認めましたが、去勢抵抗後の全生存については差を認めませんでした(P = 0.363)。多変量Cox回帰分析では、腫瘍量と去勢抵抗後の全生存率との間に有意な関連は認められませんでした(P=0.522、ハザード比1.14)。679人の患者について、ディープラーニングアルゴリズムと主要な臨床パラメータを用いて、転移性去勢抵抗性前立腺がんの進行の可能性が高い早期強化療法の候補者を抽出するための予測モデルを開発しました。
モデルのAUC値は0.664でした。解析した12項目のパラメータのうち、ALP >350 IU/mLが転移性去勢抵抗性前立腺がん予測に最も貢献し、次いで骨転移量(EOD 3-4)、高腫瘍量群、グリソンスコア 9-10でした。転移性去勢抵抗性前立腺がんの低腫瘍量群では、従来のアンドロゲン除去療法では進行率が約50%という結果になりました。低腫瘍量群の約半数には、早期強化療法が有効である可能性があります。早期強化療法に最適な患者を選択するために、去勢抵抗性の状態を予測する新しいバイオマーカーが必要です。

■執筆者
Hatakeyama S, Narita S, Takahashi M, Sakurai T, Kawamura S, Hoshi S, Ishida M, Kawaguchi T, Ishidoya S, Shimoda J, Sato H, Hamano I, Okamoto T, Mitsuzuka K, Ito A, Tsuchiya N, Arai Y, Habuchi T, Ohyama C.

■掲載日
2020年7月27日

■掲載媒体
International Journal of Urology

■DOI
10.1111/iju.14258

■PMID
32418347
執筆者のコメント

弘前大学泌尿器科 医師 畠山真吾

転移性前立腺癌の患者を対象に、転移量と予後との関連を評価した論文です。転移性前立腺癌の再発予測にPrediction Oneを用いました。去勢抵抗性への進展を従属変数とし、臨床因子を投入しましたが、AUCは0.664とDeep learningとしては低い値となり、臨床因子のみでは予測が容易ではない可能性が示唆されました。

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