マーケティング

顧客行動予測に基づいたターゲティング

会員の属性と閲覧履歴から、プレミアムサービスの購入見込みをエージェントが予測。販促メール送付先を効率的に絞り込むための基礎となる予測モデルを、対話形式だけで構築します。

やること
購入しそうな会員を見つける二値分類
使うデータ
学習 顧客300件+閲覧履歴1,030行 / 予測 顧客200件+閲覧履歴722行
所要時間の目安
  • 読むだけ約10分
  • アプリ操作しながら約30分

こんな業務に使えます

  • 会員全員に販促メールを一斉送信して反応率が伸びない
  • 優先顧客を「経験と勘」で決めている
  • 取りこぼしと無駄打ちのバランスを取りたい

終わったときに手に入るもの

  • 顧客ごとの「購入あり」確率一覧(CSV でダウンロード)
  • どの属性・閲覧行動が購入につながるかの根拠
  • スコア層別に打つ施策の具体案

はじめに

このチュートリアルでは、会員サービスを運営している事業者を想定し、「プレミアムサービスの購入見込みが高い会員は誰か」 を予測するモデルを Prediction One (エージェント版) で構築します。

会員の基本属性(顧客ランク・過去購入額・クーポン利用回数など)に加えて、サイトの閲覧履歴も学習データとして投入することで、属性情報だけでは見えない「購入意欲の気配」まで捉えます。複数のCSVファイルの結合・集計も、エージェントが自動で行うため、データ加工のコードを書く必要はありません。

最終的に、購入見込みが高い顧客を絞り込んで販促メールを送ることで、マーケティングコストを下げつつコンバージョンを上げる、という業務シナリオを体験できます。

シナリオとデータ

背景:「全会員に販促メールを一斉送信しているが、反応が薄くコスト効率が悪い。誰に連絡するかを絞りたい」という課題を持つマーケティング担当者が、過去の会員データをもとに購入見込みスコアを算出することになりました。

基本属性だけでも一定の予測は可能ですが、サイト内でどんなページをよく見ているかという 行動データ を加えることで、属性だけでは見えない「実際の関心度」を捉えることができます。このチュートリアルでは、その「行動データの追加で精度がどれだけ上がるか」を、エージェント版の標準フローの中で確認していきます。

使用するデータ

A0_プレミアム予測.txt
ビジネス課題の説明テキスト
A1_顧客属性_学習用.csv
会員の基本属性(学習用 300行)
A2_閲覧履歴_学習用.csv
サイトの閲覧履歴(学習用 1,030行・1顧客あたり2〜5レコード)
B1_顧客属性_予測用.csv
会員の基本属性(予測用 200行)
B2_閲覧履歴_予測用.csv
サイトの閲覧履歴(予測用 722行)
サンプルデータ(ZIP)をダウンロード 001_マーケティング_顧客行動予測に基づいたターゲティング.zip

1課題設定

A0(プレミアムサービス購入の予測課題)と、顧客属性(A1)・閲覧履歴(A2)の学習用ファイルをまとめて投入します。エージェントはファイル構成を自動で読み取り、会員ID単位でプレミアム購入の有無を当てる二値分類タスクとして画面右側の課題シートに初期値を流し込みます。続くヒアリングでは、目的変数をプレミアム購入有無に固定すること、1顧客あたり複数レコードある閲覧履歴をどう扱うかといった論点を、対話形式で順に確認していきます。

1-1課題テキストとデータのアップロード

課題テキストとデータのアップロード
課題テキスト A0_プレミアム予測.txt と学習用の顧客属性・閲覧履歴を投入すると、エージェントが 2 つの CSV を「顧客ID で結合して二値分類する」タスクとして自動認識し、画面右側の課題シートに初期値を書き込みます。

1-2エージェントとの対話による課題整理

エージェントとの対話による課題整理
「1 顧客に複数行ある閲覧履歴をどう集計するか」「予測対象は誰か」など、エージェントが順に質問してきます。対話形式のため、業務背景を長文で書き起こす必要はありません。

1-3最終レビューと次ステップへの移行

最終レビューと次ステップへの移行
整理された課題定義(目的変数=プレミアムサービスの購入有無、タスク=二値分類)を最終確認し、データ準備のステップへ進みます。

2データ準備

顧客属性(A1)の1顧客1行データに対して、閲覧履歴(A2)の複数行レコードをエージェントが自動で集計します。よく閲覧しているカテゴリの比率や閲覧回数などが顧客ごとの特徴量として展開され、属性単独では捉えづらい「サイト内でどんな関心を示しているか」がモデルに渡る形に整います。生成された学習用テーブルは、各処理がどのCSVのどの列に基づくかまでエージェントが自然言語で説明してくれるため、業務担当者でも加工内容をレビューできます。

2-1エージェントによるデータ加工結果

エージェントによるデータ加工結果
閲覧履歴(A2)がページカテゴリ別に集計され、顧客 1 行+属性+カテゴリ別閲覧回数という学習テーブルに整形されました。「複数行あった閲覧データ」が、モデルに渡せる「顧客 1 人につき 1 行」の形に変わっています。

2-2加工方法の説明

加工方法の説明
どのカテゴリで何件を集計したか、なぜその集計が必要だったかをエージェントが自然言語で説明します。データ加工の中身を追えるので、業務担当者がロジックをレビューできます。

3予測モデル作成

整えた学習用データから二値分類モデルを学習させると、分類精度(AUC)の水準評価が画面に出て、エージェントが「当たりやすいモデルかどうか」を日本語でコメントしてくれます。寄与度を見ると、顧客属性だけに頼っていた時には見えなかった閲覧履歴由来の項目が上位に入り、「関心の強さ」が実際のサイト内行動に現れている様子が読み取れます。予測精度・寄与度混同行列・予測モデルのまとめ、とビューを切り替えながら、モデルの得意・不得意を多角的に検証できます。

① どのくらい当たる?予測精度(概要)

予測精度(概要)
学習が完了すると、まず「予測精度レベル」(★評価)と分類精度(AUC)が 1 画面に要約されます。AUC 0.83 程度なら「かなり良い水準。全体として当たりやすいモデル」と、エージェントがそのまま日本語で水準をコメントしてくれます。

② 何が効いた?寄与度

寄与度ランキング
寄与度の項目別ランキングが並び、右側には各項目が「購入あり」「購入なし」のどちらに引っ張るかを色分けした構成も同時に表示されます。顧客属性に加えて閲覧履歴由来の特徴量(プレミアム閲覧回数など)も上位に入り、「関心の強さ」が予測判断に効いている様子と、その効き方の方向を 1 画面で把握できます。

③ どこで外した?予測と実績の対応

予測と実績の対応
予測(縦)と実際の購入有無(横)の突き合わせを 2×2 の混同行列で可視化。取りこぼし(買うのに見送られた顧客)を減らしたいなら閾値をどう動かすべきか、といった運用上の勘所もエージェントが言葉で示してくれます。

④ 総合評価は?予測モデルのまとめ

モデルサマリー
AUC正解率・重要な特徴量・利用上の注意点をひとまとめにした「予測モデルのまとめ」。施策に使える水準か、どこに弱点があるかをこの 1 画面で俯瞰できます。

4予測と活用

学習済みのモデルに、予測用の顧客属性(B1)と閲覧履歴(B2)をそのまま投入すると、会員ごとに「購入あり の確率」が付いた予測結果が得られます。この確率に閾値を設ければ、販促メールの送付対象を上位層に絞り込めます。エージェントからは「どの層を優先すべきか」「どんなクリエイティブが刺さりそうか」といった次アクションの提案も返ってくるので、運用開始直後から使える形になっています。

4-1予測ファイルのアップロード

予測ファイルのアップロード
予測用の顧客属性(B1)と閲覧履歴(B2)を投入します。学習時と同じ集計・結合処理が自動で再適用されるため、運用のたびにデータ加工コードを書く必要はありません。

4-2予測結果テーブル

予測結果テーブル
顧客ごとに「購入あり の確率」が付いた予測結果一覧。そのまま CSV でダウンロードし、MA ツール等に取り込めます。閾値を動かして対象顧客数を調整することもできます。

4-3エージェントからの施策提案

エージェントからの施策提案
スコア上位層に販促メールを集中させる、中間層に段階的クーポンを出す、など施策レベルの提案をエージェントが返してくれます。運用開始後の効果測定の観点まで示してくれる点が特徴です。

まとめ

複数のCSVファイルにまたがる顧客属性と行動ログを、エージェントとの対話だけで結合・学習・予測できました。「誰に販促メールを送るべきか」を絞り込むためのスコアを、サンプルデータから得られています。

エージェントが出力する寄与度ランキングを見ると、閲覧履歴データ(A2)由来の特徴量が上位に入り、会員属性だけでは見えない「関心の強さ」を行動データが補完している様子が確認できます。

  • 複数テーブルを持つ業務データでも、結合・集計・学習・予測を一連の対話で完結できる
  • 精度指標と寄与度の可視化により、施策の根拠を説明しやすい
  • 行動データ(A2)の追加で、属性データ単独では捉えられない購入意欲のシグナルが拾える
  • 予測スコアに閾値を設けることで、販促メールのターゲット顧客を明確化できる

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